日本が世界に誇るバイクメーカーであるホンダ。創業者の本田宗一郎さんに関するエピソードをはじめとして、様々な伝説を持つ会社です。
そのホンダととても深い関係にある会社があります。”日本梱包運輸倉庫”という物流を主とする会社です。
設立以来、ホンダは国内の二輪産業を引っ張ってきました。ただバイク業界が盛り上がるにつれ、最大のライバルであるヤマハをはじめ、様々なライバル社が業界に参入し、ホンダも窮地にたたされた時がありました。
そんな窮状に陥ったホンダを見て、取引先も次々と離れていく中、日本梱包運輸倉庫はホンダと本田宗一郎さんの将来性を信じ、”お金は事業が盛り返した時でいいから、ホンダのバイクはうちが運ぶ”と自ら申し出たそうです。
その後ご存知の通り、ホンダは業績を盛り返しバイク業界のナンバーワンメーカーとして揺るぎない地位を確率するのですが、超巨大企業となり、グループ会社のホンダロジスティクスなど自社グループ内に物流会社ができた後も、ホンダは日本梱包運輸倉庫を輸送のメインパートナーとし続け、日本梱包運輸倉庫もホンダの成長に足を揃える様に業績を伸ばし、現在東証一部上場企業として、日本梱包運輸倉庫自身も一流企業に成長しています。
この話はあまり表立って語られていませんし、ホンダと深い関係のある二輪業界のベテランの方に教えて頂いた話なので、多かれ少なかれ美化されている可能性があります。が、全くの事実無根な話ではありません。えてしてドライになりがちなビジネスの世界で、義理や人情などの情意的なものが大きく影響した、いい話だと思います。
もちろん義理人情だけでなく、どんどん高くなったであろうホンダの要望に応えられる企業努力を、日本梱包運輸倉庫が欠かさない会社であったからこの話は成り立つのでしょう。
ホンダと日本梱包運輸倉庫の様に、お互いを刺激しあい高め合う関係。そしてその根底には揺るぎない信頼がある。ビジネスに限らず、どんな関係性においても大事にしたい要素ですね。