梅雨が明け、本格的な夏が始まりましたね〜。
冷房のかけすぎや、冷たいものの取りすぎに気をつけつつ、なんとか乗り切っていきましょう!
さて、今回はただいま六本木ヒルズ展望台 東京シティービューで絶賛開催中の”ジブリの大博覧会”の話をしたいと思います。
”ジブリの大博覧会”は、ジブリの設立30年に加え、宮崎駿監督の長編制作からの引退と、制作部門の休止という大きな節目を受けて、2015年から開催されている展示会です。
今まで愛知と新潟で開催されていましたが、7月7日から9月11日まで六本木ヒルズ展望台で開催されています。
その”ジブリの大博覧会”に私も行ってきましたが、思っていた以上に素晴らしい内容で、ジブリファンのみならず、広告に携わる仕事をされている方にとって非常に興味深い展示物がたくさんありました。
そこで、主に三つのポイントに絞って”ジブリの大博覧会”が広告業界の人間にとっていかに素晴らしいかを、ご説明したいと思います!
言わずと知れた、宮崎駿監督の企画書。
これが読めただけで、展示会に来た甲斐があったと思いました。
ちなみに手書きです。
いろいろなジブリ作品の企画書がありましたが、個人的に一番印象的だったのは「もののけ姫」の企画書でした。
他の企画書より簡潔で、企画趣旨が非常にわかりやすかった点に加え、文字自体に宮崎駿監督の気合が宿っているような印象を受けました。
「もののけ姫」は宮崎駿監督最後の長編アニメーション映画になる可能性があったので、ご本人も気合が入っていたのかもしれません。
スタジオジブリと言うと、まず宮崎駿監督の名前が挙がると思いますが、制作面の柱である宮崎駿監督に対し、宣伝面で大きな役割を果たしているのがプロデューサーの鈴木敏夫さんです。
”ジブリの大博覧会”は、ある意味で鈴木敏夫プロデューサーが行ってきた”いかにジブリの映画をヒットさせるか”という取り組みを確認できる場です。
どんなキャッチコピーで映画の良さを伝えるか、そしてそのコピーをいかに多くの人に届けるか…宣伝に対する鈴木敏夫プロデューサーの姿勢が伝わってくる資料が展示されています。
特にコピーライターの糸井重里さんとのやりとりは、広告業界の方は必見でしょう。
鈴木敏夫プロデューサーは時に厳しく、時にユーモラスに糸井重里氏とコピーについてやりとりします。
作品のイメージと合わない場合は容赦なく駄目出しします。
また、糸井重里氏が頑張って書いたコピーも、宮崎駿監督がYesと言わないと前に進みません。
そんな時は、鈴木敏夫プロデューサーは、可愛らしく糸井重里さんにコピーの書き直しをお願いしています(笑)。
広告業界の人間だと、こういったやりとりをした覚えが何度もあると思います(笑)。
そんな現場の生々しい雰囲気が伝わってくるんです。
それ以外にも、ほぼ全ての作品の重要な宣伝媒体であるポスターをはじめ、重要な資料が所狭しと飾られています。
前述の「もののけ姫」では、宮崎駿監督最後の長編アニメーションになる可能性があるということで、鈴木敏夫プロデューサーもことさら宣伝に力を入れていた様です。
どの様に宣伝費を使うか、また広報でどれだけ宣伝効果を出せるか…具体的な企業名まで入った宣伝用の企画書も惜しげもなく披露されています!
本当に、”ジブリの大博覧会”は広告業界の人間は必見の展示会と言っていいでしょう。
”ジブリの大博覧会”は、本当に素晴らしい展示会でした。
広告関連の話ばかりしてしまいましたが、制作面でも貴重な資料がたくさんあり、クリエイターの方も楽しめると思いますし、勿論ジブリの作品自体のファンの方が楽しめる展示物も豊富です。
いかがでしたか?東京の近郊の広告業界の方、もちろん他業界の方も、一度は”ジブリの大博覧会”へ足を運ぶことをお勧めします!
追記
”ジブリの大博覧会”の内容を補足する形となる鈴木敏夫プロデューサー著の”ジブリの仲間たち”という書籍も大変おすすめです!