いよいよ3月の配信開始予定が近づいてきている任天堂初のスマホアプリ、「Miitomo」ですが、配信間近で少しおさらいをしておこうと思います。
あれだけかたくなにスマホプラットフォームへのコンテンツ配信を拒んでいた任天堂が、とうとうスマホ市場へ参入するという事で期待感が高まっています。
LINEをイメージしてもらうと非常に近いアプリだと思います。
自分のアバター(分身)であるMiiを作成し、好きなパーツ(服や帽子など)を組み合わせて自分のアバターを作成します。
このMiiは、すでにWiiやWiiU、3DSには実装されていた機能ですし、いろいろなゲームに参加させることもずいぶん昔から可能でしたので、各任天堂のハードをお持ちの方なら自分のMiiを作成したことがある人も多いことでしょう。
このMiiを参加させることができるコミュニケーションアプリという事です。
なおアプリの利用・DLは無料ですが、公式サイトのQ&Aによると、アバターに着させる服やアクセサリーなどが有料配信になる予定だそうです。
なお、事前登録を行なうと、アプリの配信開始時にお知らせが届くだけでなく、「マイニンテンドー」の「プラチナポイント」がもらえます。
このプラチナポイント、任天堂の各種デジタルコンテンツなどと交換できるそうです。アバターのアクセサリなどとも交換できそうですね。
LINEは18歳未満の場合、LINE IDを利用した友達追加ができないようになっています。
18歳であるかどうかは年齢認証が必要なので、基本的にくぐり抜けることができません。(いくつか裏技はあるようですが、ここでは割愛します)
つまり、18歳未満は現実で出会った友達、または電話番号を知っている相手しか友達に追加できない、という事です。
青少年保護の観点よりこのルールが決まった経緯があります。
Miitomoの利用規約では、13歳以上が利用可能となっています。
友達をインターネット上より検索する機能がデフォルトでついているかは現在定かではありませんが、検索できるようだと13~18歳未満の空白ゾーンが埋まることになります。
青少年保護にこだわりそうな任天堂ですが、若年層が重要なターゲットともいえる会社です。
このゾーンをどのように取り扱ってくるかが非常に注目されるポイントだと思います。
また、このMiitomo、LINEと極端に違う点があります。
それは、「主体性がなくてもコミュニケーションを促進してくる」点です。
具体的な例を挙げます。
誰ともメッセージをしていなくても、Miiが勝手にあなたのアプリに現れ、質問してきます。
「あなたは、先週末何をやっていましたか?」
のような感じです。
これにこたえると、その答えが話題となって自分の友達に共有されます。
こういった形で、受動的にコミュニケーションが展開されていくわけです。
まさに奥手な日本人向けのアプリですね。LINEにはない機能です。
ここからは個人的な見解になります。
スマホ市場に本格的に乗り出す前に、まずコミュニケーションフィールドを確立させようとしているのは素晴らしいと思います。
LINEと似ているといえばそれまでですが、すでに大きな成功例があります。
任天堂は独自のキャラクターコンテンツやゲームノウハウを多く有しています。
マリオにポケモン、ゼルダの伝説(リンク)にドンキーコング。まだまだあります。
コミュニケーションフィールドさえ確立できれば、日本市場で大きな影響力を発揮できるのではないでしょうか。
少し残念だと思う点としては、このMiiのやり方は何年も前からあった任天堂のやり方で、スマホに最適化された手法ではありません。
スマホゲーム市場を根本から覆してくれるようなやり方をやってくれる、と期待しているのは私だけではないでしょう。
今年の任天堂からは目が離せません。