あなたのサイトアクセスには、外国人の方はいませんか?
例えば、飲食店。基本的なお客さんは国内の方かもしれませんが、海外の旅行ガイドブック作成会社が、日本のウェブサイトから掲載店を探しているかもしれません。
海外の著名なバックパッカーが、今回の日本旅行でどこに行こうか、探していることもあるでしょう。その後、海外で有名なブログに投稿されるかもしれませんね。
WEBの世界にもはや国境はなく、最もグローバル化が進んだ情報世界と言って過言ではありません。
今回は、ウェブサイトを多言語化する上での注意点や基礎テクニックをお伝えします。
まずは、何よりも先に多言語化されたコンテンツを用意しなくてはなりません。
まずは英語への翻訳から始まるのが一般的でしょうか。(専門業界の場合はこの限りではないと思いますが)
ネイティブスピーカーの方は自己翻訳されてもよいかもしれませんが、英語への翻訳能力を持っていない方はどうすれば良いでしょうか。
まず思いつくこととしては、ブラウザ(Googleなど)による自動翻訳です。海外サイトを見るときに、ブラウザの翻訳を利用することもあるでしょう。
しかし、自動翻訳はダメです。ダメ、ゼッタイ。
自動翻訳は意味が通じない場合があるため、スパムとみなされる可能性があります。
また、自動翻訳されたコンテンツは、しばしばユーザーにとって理解できなかったり、不自然に感じることがあります。そ
のようなコンテンツを多言語のウェブサイトとして作成するのは、ユーザーにとって有益ではありません。http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html (Googleウェブマスター向けブログ)
とまぁ、Googleがヤメてくれと言っています。
確かにGoogle翻訳を使って余計混乱したケースは私にもあります。
スパム扱いされて検索順位が落ちては何の意味もありませんので、自動翻訳文をそのまま載せるのはやめましょう。
現在は、多言語翻訳をプロがやってくれるサービスがインターネット上にもたくさんあります。
翻訳はプロに任せましょう。
せっかく翻訳文を用意しても、ユーザーが翻訳ページにたどり着いてくれなければ意味がありません。
上記はルーブル美術館のページですが、ヘッダーの一番右の目立つ部分に、赤色で「Select Language」の項目があります。
まず、最初に気づく場所として非常にいい例だと思います。
たまにページの最下部や、スクロールしないと気付かないサイドカラムにあったりしますが、それは良くない例です。
言語選択は、スクロールを必要とせず非常に目立つ位置に配置するようにしましょう。
また、言語の表示はその国の言語で行うようにしましょう。
「Japanese」よりも「日本語」、「Chinese」よりも「中文」です。
ただ翻訳すればいいわけではありません。国には国ごとの文化があり、タブーがあります。
例えば、有名な話としてカルピスがあります。
英語圏の人が「カルピス」という言葉を聞くと「cow piss(牛の小便)」に聞こえてしまうそうです。ですので英語圏では「カルピコ」という名前で販売されています。
日本では「面白い」と受け取られる芸が、海外では「下品」と評価されてしまう例もあります。
自身のサイトで使用している言葉が、多言語圏で変な意味や、誰かを差別する意味を持たないか。事前にチェックする必要があるでしょう。
ブラウザやPCの言語設定を読み取って自動でその言語のサイトへリダイレクトさせることができますが、これはダメです。
サイトをよりクロールされやすくするために、ブラウザの言語設定による自動的なリダイレクトを行わないようにしてください。
このようなリダイレクトを行うと、ユーザー(と検索エンジン)がサイトのすべての言語バージョンを見られなくなる場合があります。http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2011/11/blog-post.html (Googleウェブマスター向けブログ)
例のごとくGoogleがダメと言っています。
また、何の意図かはわかりませんが世の中には主言語と違うPCやスマホ言語を設定している人もいます。
WordPressサイトを多言語化する際に、中規模以上のサイトを多言語化するのは少し大変。
そんな場合は、有料無料問わずプラグインを利用するのが良いでしょう。
有名どころとしては、qTranslate Xがあります。
また、いきなりプラグインで多言語化するよりも、まずは1ページ程度の多言語サイトを作成し、アクセス傾向を見てから全体を多言語化するほうが効率的です。
冒頭にも述べた通り、サイトを多言語化することで、自社のユーザーの幅を大きく広げることが可能です。
将来を見越したうえで、もう今から取り組み始めてもいいかもしれません。
忘れてはいけないのは、翻訳すればいい、というわけではありません。
世界中の方から見やすくわかりやすい、そして価値のあるコンテンツ制作を進めていきましょう。