動画サービス最大手、YouTubeがアメリカで公開している有料定額サービス「YouTube Red」が、とうとうオリジナルコンテンツの配信を現地時間2/10より開始します。
まだ日本はサービス開始前ですが、いずれ日本でも導入されるであろう、「YouTube Red」。改めておさらいしてみましょう。
YouTube Redとは、2015年10月にアメリカでスタートしたYouTubeの定額制有料サービスです。
・ 広告を表示しなくする
・ オフライン保存して通信なく視聴可能になる
・ バックグラウンド再生可能になるので音楽プレーヤー的使い方が可能になる
・ Google Play Musicの定期購入をしている場合は無料 逆もまたしかり
といったメリットがあり、月額9.99ドルです。
これだけではかなり弱いのですが、事前より有料ユーザー向けオリジナルコンテンツの配信を予告しており、その配信が2/10より始まる、ということです。
まずはSF映画などを4本公開するそうで、このコンテンツはYouTube Redのサービスが開始していない日本からも別途購入可能だそうです。
YouTube Redと通常のYouTubeでは広告収入に違いがあります。Redでは、月額9.99ドルの利用料の一部(割合は非公表)がYouTuberに分配されるとの事ですので、ユーチューバーにとってもメリットがありそうです。
そもそも、YouTube Redのスタートは、広告収入が収入源であるYouTubeにおいて、広告ブロックが横行しており、その対策として導入されたサービスです。
仕方ない部分もありそうですが、広告非表示のためだけに月額10ドルとはなかなかの金額です。そのため、当初の評判はあまり芳しくないもののようでした。
月額固定の動画コンテンツ配信サービスへの影響はどうでしょうか。
私個人としては、あまり競合しないのではないかと思います。
YouTubeはコンテンツ配信フィールドというよりは、ユーザーが投稿する動画を共有するフィールドです。
だからこそ、たくさんのユーチューバーが生まれ、たくさんの収益を生んでいます。
このコンテンツは映画やドラマとは違うものであり、ユーザー層も異なります。
一方でオリジナル映画コンテンツの配信が開始されますが、このコンテンツ目当てにYouTube Redと契約するユーザーはそれほど多くはないのではと思います。
YouTube Redが日本向けサービスを開始した場合、有名ユーチューバーが「Red限定コンテンツ」を配信していくでしょう。
通常のYouTubeよりもRedのほうが広告収入率が高くなることをGoogleも表明していますので、集客力のあるユーチューバーは独自でRed限定チャンネルを開設し、通常のYouTubeからRedへの集客を行っていくと思われます。
広告収入に悩むユーチューバーは、より高いレベルかつ中毒性の高いコンテンツ制作を迫られることになりそうです。