Facebookのリアクション機能

 

ソーシャルメディア世界最大手のFacebookが、14日に従来から備わっていた投稿への共感などを示す”いいね!”ボタンに、新たに”超いいね!”、”うけるね”、”すごいね”、”悲しいね”、”ひどいね”といったボタンを追加したと発表しました。

これでユーザーはFacebook上で合計6つのリアクションを行うことが可能になり、喜怒哀楽のすべての表現をすることが可能になりました。”いいね!”ボタンを長押しすると、その他のリアクションが表示されるので、お好きなリアクションを選べば”いいね!”ボタンと同様に自身のニュースフィールドに表示されます。

 

タイムラインがネガティブな情報で溢れる!?

 

実はFacebookはかなり早い時期から、”いいね!”ボタンだけでなく”よくないね(dislike)”ボタンを導入して欲しいというユーザーの要望がありました。

それに対してザッカーバーグは”ネガティブな感情を表現する機能をFacebookに追加すること”に対して、基本的には消極的な姿勢を見せていました。

ただ今回は批判や攻撃的な意味にもとれる”よくないね(dislike)”ボタンではなく、あくまで悲しみや不幸に対する共感を示す”悲しいね(sad)”ボタンを追加することで、Facebook上にネガティブな情報が氾濫することを防げるはずだという結論を出したのでしょう。

またリアクション機能自体は昨年10月にアイルランドとスペインでテスト導入されていたので、そのテスト結果を分析して問題ないと判断したのだと思います。

ただアイルランドやスペインと日本では文化が違いますし、”いいね!”以外の感情が表現できるようになったことで例えば身内に不幸があったとか、買っていたペットが亡くなったなど、いままでのFacebookではあまり見られなかった投稿が流れてくる可能性が上がったのは間違いありません。”悲しいね”などのボタンを押してもらいたくて編集される投稿も増えるでしょう。

ただ一方で、”いいね!”以外の感情が表現できるようになったことで、Facebookはより人々が様々な感情を表現し、共有する場所としてパワーアップしたとも言えます。

例えば国民的に有名な芸能人の方が亡くなった時などは、大勢の人達で悲しみを共有できるでしょうし、最近パリであった大きなテロなどの事件に対しては、多くの人が同様の怒りを表明し、そのことによって新たな連帯感や横のつながりがWeb上でできていくことは容易に想像できますよね。

 

「Instant Article(インスタント記事)」も国内で開始

 

”いいね!”ボタンの機能追加にあわせて、Facebookはアメリカなど一部の国ですでに展開されている「Instant Article(インスタント記事)」を日本国内でも開始することを発表しました。

「Instant Article(インスタント記事)」はFacebookアプリのニュースフィード上に直接Webメディアの記事を表示する機能で、従来ニュースフィード上に流れてきた記事に気になるものがあった場合、それをクリックしアプリ内ブラウザを立ち上げて外部のニュースサイトにアクセスしてその内容を読む作業があったのですが、「Instant Article(インスタント記事)」導入後は対応メディアの記事においてはそれが不要となり、読み込みにかかる時間が通常の10倍の速度になるという機能です。

米国では2015年5月にThe New York TimesやBuzzFeedなど9社をパートナーメディアとしてこの機能を提供開始、2015年12月には、韓国、インド、台湾などアジア圏の企業とパートナー提携。現在は世界350のメディア企業がテストプログラムに参加し、毎日100社以上が記事を配信しているそうです。

今回日本からは、朝日新聞社、産経デジタル、東洋経済新報社、日本経済新聞社、毎日新聞社、読売新聞東京本社が参加しています。

 

従来メディアはFacebookの下請けになるのか?

 

Yahoo!トピックス

Yahoo!JAPANの人気コーナー”Yahoo!トピックス”

 

「Instant Article(インスタント記事)」の話を聞いた時、私の頭にはまず”Yahoo!トピックス”のことが頭に浮かびました。

Yahoo!JAPANにアクセスするとまず目につく”Yahoo!トピックス”。
これを見るためにYahoo!JAPANに頻繁にアクセスしている方も多くいらっしゃると思います。

主要なニュースを届けてくれる”Yahoo!トピックス”は、話題の情報を取得するのにすごく便利ですよね。

ただこの”Yahoo!トピックス”、別にYahoo!JAPANの人間が記事を書いているわけではありません。Yahoo!のスタッフはどの記事を”Yahoo!トピックス”に載せるのか選び、あとは見出しを考えるだけで、記事を書いているのはYahoo!JAPANが提携している各種媒体社なのです。このことを知らずにニュース記事のみ読んでいる方も案外多いのではないでしょうか?もしくは、媒体社が記事を提供していることは知っているけど、一つ一つの記事をどの媒体社が提供しているかをいちいち認識せずに記事を読む方は相当数いらっしゃると思います。

Facebookが「Instant Article(インスタント記事)」を開始すると、これと同じ状況になる可能性があると思います。ユーザーは外部サイトに移動せずに記事を読むことができるので、自分が気になった記事をどの媒体が提供したか知らないまま、もしくは認識したとしても外部サイトに移動するときほど印象には残らない様になるでしょう。

”Yahoo!トピックス”でも「Instant Article(インスタント記事)」でももちろん記事を提供する媒体社に報酬は支払われますが、媒体社が自社のブランドをユーザーにアピールする機会が減ってしまうと、ビジネス上の構造としては下請け状態だと言えると思います。

そうなると中長期的に見ると媒体社の体力が落ち、Facebookなどのプラットホームの力がどんどん大きくなってしまうので、媒体社側には、それを見据えた上での対応を期待したいですね。

 

出典:TechCrunch,ITMedia