2ちゃんねるの流行と、ブログの誕生
【第1話】チャット・掲示板はどこへいった?黎明期からのホームページを振り返る はこちらをご覧ください。
2ちゃんねるが生まれ、たくさんの人が1か所に集まってコミュニケーションをとる時代がやってきました。ここまでの流れは第1話で伝えたとおりです。
充分に30代~50代くらいまでのオッサンホイホイの内容になっているのではないでしょうか。
当時はパソコンが少し使えるだけで会社の雑務を全部やらされたなんて人もいるかもしれません。
さて、この時代になってくると個人のホームページは急激に衰退し、ポータルサイトと掲示板、そして検索サービスがインターネットを支配し始めます。
Yahoo!、Googleはホームページを探す独占ツールとなります。「ググれ」などの言葉が使われだしたのもこのころです。
また、ExciteやGooを代表とする検索、ニュース、翻訳、チャット、ホスティングなどの複数機能をそろえたポータルサイトも急増します。
個人掲示板は現在でいうブログのような使い方をされ始め、個人の日記を書き連ねるようなものに姿を変えていきました。ブログの誕生といってもいいかもしれません。
i-modeの誕生と携帯コンテンツの普及
現在はもうありませんが、1999年にサービスを開始した携帯電話でのインターネット接続サービス「i-mode」。
当然AU(当時はIDO)、Softbank(当時はJ-PHONE、経営も違います)も追随します。
当初のMOVAをはじめとする第1世代通信では通信料・速度の制限も多くまだまだメール以外の用途利用は少なかったのですが、2001年にFOMAをはじめとする第2世代通信サービスが始まり、携帯電話で十分に専用ウェブサイト閲覧ができるようになると携帯電話でのアクセスが一気に拡大します。
個人掲示板は携帯電話で投稿されることも増え、携帯電話への表示に最適化されていきます。
2ちゃんねるも携帯電話よりアクセスが可能になり、外出先でコミュニケーションが取れるようになっていきます。
また、携帯キャリアが集金を代行するサービスが定着し、有料のインターネットコンテンツも急激に増加。
占い系の女性をターゲットにしたコンテンツや、また「テトリス」や「ぷよぷよ」などの携帯電話でできるゲームなども誕生していきます。
ニュースサイトも携帯電話向けの有料配信をはじめ、筆者もスポーツニュースを月額数百円で契約していました。
忘れてはいけないのが「着メロ」。音楽系のコンテンツも有料配信が大きなマーケットを作り始めます。
だんだんと現在の時代の原型ができていきますね。
ブログ・SNSの普及と、各種黎明期コンテンツの衰退
2004年になると、インターネットコンテンツの大きな動きがやってきます。
「Ameba Blog(アメーバ)」「Mixi(ミクシィ)」「Livedoor Blog」の3つがサービスを開始します。ブログ・SNS時代の始まりです。
この中で「Mixi」は招待制(現在は違います)を採用し、「コミュニティ」機能を実装。現実の人間同士のコミュニケーションを重視したサービスでユーザーに大きく支持されます。
不特定多数かつ無法地帯であったインターネットコミュニケーションが、現実と非常に近いコミュニケーションを補完するものに変わっていきました。
現在でいうFacebookに代表されるようなクローズコミュニケーションが初めて日本に生まれた瞬間ともいえます。
一方、「Ameba Blog」と「Livedoor Blog」は個人に限らず、企業の利用も多くホームページだけしかなかった広報手段の別の手段として支持されるようになります。
また、このころになると現在では閲覧する方も多い「Wikipedia」が普及を始めます。
Wikipediaは2000年初旬にサービスが開始されていましたが、日本での普及はこのころです。
多人数による自由編集が可能なネット百科事典ということで、Wikipediaも一つのSNSと考えられます。
この時代になってくると、今まで人気を博していた「掲示板」や「チャット」という旧来のコミュニケーション手段を見かけることはほとんどなくなっていきました。
2ちゃんねるだけは、その「匿名性」という特徴を残したまま新しい時代へと進んでいくこととなります。
また、次の記事で詳しく書きますがインターネット通販やGoogleAdwordsをはじめとしたインターネット広告が大きく広がっていくのもこのころです。
2004年はホームページ制作サービス、ポータルサイトサービスが全盛期を迎えており、IT長者がたくさん誕生していた時代でもあります。
楽天とLivedoorがプロ野球界参入を争い、結果楽天イーグルスが誕生したのもこのころです。
第3話へと続く (1/18~1/22の間に公開します)
※Amebaロゴは2009年ごろのもの、 http://www.ameba.jp/ より転載
※Wikipediaロゴは現在のもの、https://ja.wikipedia.org より転載