ソフトウェア大手のAdobeが、自社で提供するフラッシュを作成するためのツール“Flash Professional CC”をアップデートし、名称をその名も“Animate CC”に変更すると発表しました。

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これからはiPhoneなどのスマホでは閲覧できないフラッシュを作成するソフトではなく、スマホでも閲覧できるHTML5形式の動画などの作成機能を強化したソフトとして“Flash Professional CC”から生まれ変わったともいえる“Animate CC”を使って欲しいとのことです。

 

こちらのアドレスから、新しい“Animate CC”を使ってどんなことができるのか、twichで動画配信が行われるようなので、興味のある方はぜひご覧ください。

 

また、Adobeの新しいWebオーサリングソフトである“Muse CC”もアップデートされた様で、レスポンシブ・デザイン関連の機能が強化された様です。

 

レスポンシブ・デザインは今やスマホ向けのサイトを構築する際は必須のデザイン手法なので、今回の“Animate CC”も含めてスマホなどモバイル関連の機能が大きく強化されたということですね。

 

かつては“王様”だったフラッシュ

 

スマホの代表であるiPhoneが発売され人気を博すまで、フラッシュはWebの王様でした。

 

当時、映像をふんだんに駆使したリッチなコンテンツやWebサイトは、ほとんどフラッシュで作られていた気がします。

 

その頃Webサーフィンをしていて、読み込みに非常に時間がかかるため、イライラして読み込みを待たずにブラウザのタブを閉じた経験を一度でもお持ちの方は多いのではないでしょうか?

それでも、フラッシュは使われ続けていました。

 

映画などのエンターテイメント産業のバナー広告もフラッシュを使ったものが多かったですし、映画のプロモーションサイトなんで、映像を使うのでサイト全体もしくは一部には必ず予告編の動画がフラッシュで埋め込まれていた気がします。

セキュリティーを始め、数々の問題が露見

 

そんなWeb上で圧倒的に使われていたフラッシュですが、ある時思わぬ強敵に出会います。そう、皆さんもご存知の、スティーブ・ジョブズ率いるAppleですね。

 

iPhoneを発売したAppleは、iPhoneをフラッシュに対応させないことを宣言します。

 

その話を聞いた時、私は“はぁ!?何考えてんだ、Appleは?”と思ったものです。

 

なんせ当時のフラッシュの使用率は前述の通りとても高かったですし、YouTubeなどの人気動画サイトもフラッシュ形式で動画閲覧をサポートしていました。

 

そんな人気サイトやコンテンツを閲覧できないデバイスなんて、誰が買うんだよ!と思ってました。

 

ところがiPhoneはYouTubeのアプリを提供することでフラッシュ非対応でもYouTube閲覧を可能にし、さらにグーグルマップなどのサービスにもばっちり対応。デスクトップやラップトップで長く使われていたWebブラウザーのSafariはスマホ上でもさくさく動き、私は日本で発売されたiPhone3Gを速攻でゲットしたのは今も覚えています(余談ですけど、iPhoneを発表した時のジョブズのプレゼンはIT史上トップ5に残る名プレゼンでしたね!)。

 

話がだいぶそれました。

 

そんなiPhoneの便利さが徐々に広まり、iPhoneは大ヒット商品に。反面、iPhoneに採用されなかったフラッシュは、次から次へとセキュリティーの問題が発見され、Adobeがそれを修正してもまたすぐセキュリティー・ホールが見つかり…の繰り返し。

 

さらにフラッシュは動作が重くモバイル環境には不向き、さらに発熱をうながしバッテリーも消費してしまうなど、そりゃAppleも採用しませんわという欠点がどんどん出てきてしまったのです。

 

Googleもフラッシュ広告のサポート終了を宣言

 

結局iPhoneの対応馬として登場したAndroidも、当初はフラッシュをサポートしていたものの、現在は非対応になり、どんどんフラッシュはモバイル・インターネットの世界で居場所がなくなっていきます。

 

それでもまだ、デスクトップPCなどの据え置きPCの世界では、例えばブラウザベースのWebゲームなんかではいまだよく使われていたり、フラッシュ形式のバナー広告なども結構ありました。

 

しかし、そのフラッシュの最後の大きな砦の一つである広告の世界でも、決定的なとどめの一撃がやってきたのです。

 

それが検索最大手で、同時にインターネット広告の世界の覇者でもあるGoogleの広告サービス上におけるフラッシュ形式の非対応の宣言です。

 

まだ完全にサポートが終了するまでに時間がありますが、それでもGoogleがその広告サービス上でサポートを終了する宣言をしたことは大きな影響があると見られ、今後は変わりとなるHTML5形式の広告が増えるでしょう。

 

まとめ

 

今になって思うと、フラッシュは据え置きのPCで使う従来のインターネットを前提とした規格で、バッテリーなどの制限や、よりデリケートな情報が端末に保存されているスマホの出現にうまく対応できなかったのかな、という気がします。

 

それほどインターネットに関する業界の動向が激しいということもあるのでしょうが、例えば押しも押されぬスマホのナンバー1でありフラッシュ衰退のきっかけとなったiPhoneも、フラッシュの様に人気を失くしてしまう可能性もあるわけで、本当に先の読めない業界だと言えますね。

 

ま、そこがインターネット業界の面白いことろでもありますけど。